薬は安全? ~信じた治療が招いた日々と信頼できる医師との出会い~
私が20歳の時に大きな転機が訪れました。
もともと家庭の事情などで過労気味になり、気分の悪さやのどの痛み、咳などの症状が現れ、内科を受診したことがありました。
当時の医師に肺炎と診断され、肺炎の薬が処方されました。
症状が悪化すると、肺の症状が正常であったと伝えられていたのにも関わらず、さらに強い肺炎の薬が出されました。

その後、急激に悪化し、胃けいれんや激しい腹痛が起こり、病院に搬送されました。

搬送先の病院の医師によると、肺炎の強い薬により、「胃潰瘍」を引き起こし、そのまま入院となりました。
医師によると、もともとの症状が「逆流性食道炎」であったとのことです(胃酸の逆流が起こると、胸やけとともに、喉の違和感、気道に影響を与えることで慢性的な咳が出るため)。

退院後、7〜8年もの間、以下の症状により食事に苦痛が伴いました。
・少し食べただけでも胃の不快感
・胃の痛みが出やすい
・寝るときの胃酸の逆流で夜せき込む など
症状がある程度落ち着いた今も、逆流性食道炎への注意は欠かせなくなっています。

適切な処置をしてくださった医師の話によると、処方された強い肺炎の薬は胃に大きな負担を与えるもので、安易に処方するものではないとのことでした。
患者の訴えや症状から複数の可能性を慎重に検討してくださっていれば、このようなことは起こらなかった可能性は高いと感じます。
あくまでも心理学上の注意点としては、以下があります。
◇「専門家バイアス」・・・人はどうしても自分の得意分野で解決を図る傾向がある。状況によっては不得意な分野での解決をさける。
例「ハンマーしか持っていないと、すべての問題が釘に見える(英語のことわざ)」
◇「アンコンシャス・バイアス」・・・作業に慣れると、脳は「楽をしよう」とし、慣れた行動をなるべく考えずにとるようになる傾向がある

悪意がなくとも、上記のような作用が生じやすい傾向が心理学上であることを示唆されています。
重要な決定を下す場面において、人は意識をしておかないと、こういった可能性を除去するというのは難しいと言われています。
実際、慎重な診断をされる医師に、私は何度も助けられています。
以前、のどの痛みと薬による悪化の情報を伝えた時に、しばらく思案された後に、逆流性食道炎を疑い、ベテラン医師が適切な対処をしてくださいました。
わずかな情報にも真摯に向き合い、幅広い可能性を見据えて診察してくださる医師には、深い安心感と敬意を抱かずにはいられません。
